メーカー | サンワサプライ |
ボタン数 | 5ボタン |
ホイール | 1ホイール |
エンコーダー | 光学式 |
ボール支持 | スチール小球による3点支持 |
ボール径 | 40mm |
コネクタ | PS/2・USB |
基本的に猫のトラックボールルームは素晴らしいトラックボール達を紹介し、 一人でも多くのトラックボールユーザを増やすのが目的のサイトです。 ですので、例え片っ端から買って、分解して、レビューしてる様に見えても(^^;) このサイトでご紹介しているトラックボールは、誰かのフェイバリットになりうる、 そんなポテンシャルを持ったオススメトラックボールを厳選しているつもりです。
ですが、紹介したいけれど絶対オススメしたくない・・・というトラックボールが世の中にはあるのです。
今回ご紹介するサンワサプライの Streamは、そんな ちょっとかなり困ったちゃんなトラックボールです。
Streamのたちの悪いところは、一見かなり良さそうなトラックボールに見えるところです。
Microsoft Trackball Explorerを彷彿させるデザインラインながら、
Logitech Marble Mouse に横幅を +α した程度の適度なサイズで、
ボタン・ボール配置やボディのライン取りもなかなか。
握ってみた感じ、本家Trackball Explorerよりも好感が持てるくらいです。
安っぽいパコパコした感触のボタンはちょっと残念ですが、充分許容範囲(ココまでMicrosoftを真似なくても・・・)、 40mm径の十分な大きさを持つボールはまわしてみるとスムースですし、 なにより、ボタン数やスペックを考えると実売5〜6,000円というお値段はお買い得です。 決して「高み」を目指したトラックボールではありませんが、日頃のパートナーとして 十二分に活躍してくれそうな予感を感じさせます。うん、悪くない、悪くないわっ。
と、ココまでは、アクマで店頭デモ機を触った時の話。
ルンルン気分で買って帰ってPCに繋いでみたとき、はじめて本機のとんでもない問題行動に気付かされます。 カーソルがふらふらと挙動不審な動きを見せたり、横方向と縦方向で移動スピードが違ったりで まともに操作することが出来ません。 あまりのあまりな仕打ちに、途方に暮れること請け合いです。
――だ、だましたのねっ!
実はこのStream、光学センサがボールの横腹を見ているという致命的な構造欠陥があるのです。
光学式トラックボールは、一見ボールの何処を見ても回転を検出できるように感じますが、 ボールという球体に「転がすべき床」を投影している関係上、X・Y回転に対する赤道に近い部分をみるのが 望ましいです。(世界地図は極地に行けば行くほど形状が歪むのと一緒です)
X・Y回転に対する赤道の交差点というのは要するにボールが転がる(仮想の)床との接地点になります。 ボールの(仮想)接地点ではなく横っ腹をみるとなぜ「問題」かというと、
からです。
Y軸方向の動きに対してこの問題を発病している本機のカーソル挙動はまさに致命的です。
X軸方向に動かすときはそれなりの挙動をみせる本機も、 Y軸方向の動きはアメージングでショッキング。その迷走する動きは ドングリを転がしているかのようで、その行く先は操作している猫自身にもわかりません。
またX軸とY軸の感度が違うのも困りモノです。 軸付近を見ることで動作に対する感度が落ちてしまったY軸方向を補うために、 本機はカーソル移動量をかなり高めに設定されていますが、 そのためX軸方向に動かすとカーソルはいつでもホームラン状態。 Y軸方向の迷走ぷりとあわせて、斜めに動かそうにも斜め度合いの調整は至難の業。
猫にはもう何処をどう操作すれば思い通りに動かせるのか 検討すらつきません。
――本機はサンワサプライ初の光学式「人差し指」トラックボールで、 それゆえ、「光学センサはボールの何処を見ていてもいいんだ」という勘違いをしたまま 設計を終えてしまったのでは? と穿ってしまいます。 本機の特異なチューニングをみるに、おそらく気が付いたときには手遅れで、 せめてもファームウェアのチューニングで必死にフォーローしようとした・・というのが、当たらずとも遠からずなのではないでしょうか。
結局何がそんなに使いづらいかというと、先に述べた二点――X軸方向とY軸方向でカーソルの速さが違うこと、 カーソルをゆっくり動かしたときポインタが迷走すること。 この二つの難点から、意図した場所に一発でポインタを動かすことがとてもとても難しいんです。
!注意!(2005/05/08)
トラックボール自由研究さんちの実験によれば、 ドライバによる挙動の差異はないそうです。 猫もレビュー当時実験・検証をしたわけではないので、 「ドライバに挙動が改善される」は猫の気のせいである可能性が高いです。
このままではちょっと使い物にならないと言わざるを得ないストリームですが、 専用ドライバをインストールすることで 問題挙動がかなり緩和されます。
本機のドライバ「Scroll Mouse Driver」は、名前からすると他のサンワサプライのマウスやトラックボールと共用出来そうなのですが、 実は本機専用のものです。(途中まではSTINGRAYと同じだったようです)
「専用」と言うあたり、この問題挙動をドライバの力でねじ伏せちゃったりなんかして・・ と、ちょっとだけ期待してインストールしたのですが、 ――おや、、、おやおや、、スゴイじゃないコレっ! Windows標準ドライバで動作してたときの壮絶な挙動から比べると、 まるで別のトラックボールみたいっ! かなりまともになっているのです♪
方向による移動量の不均衡がかなり緩和され、かなり扱いやすくなった気がします。
移動平均でも取っているのか、どんぐりを転がすような挙動はまだ全然残っているモノの
それでも心なし軽くなった気がします。(・・多分気のせいではないと思うのですが)
さっきまで「あたしにはこのトラックボールは永遠に使えるようにならないわ・・」とサジを投げていたのですが、
これなら、単にGUIを操作するくらいならば何とかなりそうです。
・・・・ってポインティングデバイスとして当たり前のことが出来るようになって感動できる自体が異常ですけど(^^;
素が余りにも酷いから、その劇的な改善ぶりに猫はすっかり興奮してしまって、
サンワサプライのドライバ開発者に「えらいっ」と激励を送りたい気分でいっぱいなのですが、
冷静に考えて見れば、それでもまだまだ酷い挙動、
お世辞にも「まともになった」とは言えません。(言ってましたが(^^;) )
ドングリ挙動は残ったままですし、意図とアベコベな挙動をして「アレッ」と思うことも度々あります。
正直、操作してて「うっ、、気持ち悪い・・」と思います。
でも、入れる入れないじゃ雲泥の差、「致命的」というほどの破壊力は無くなったのも事実です。 決してまともになったわけではないけど 問題は遙かに軽減される、と言ったところかしら。
結局の所、本機はドライバのインストールは必須という位置づけなのでしょう。 欠陥と言うべき挙動も、ドライバ必須器機の想定外動作と言われれば納得できます。 (オンドライバでも、問題のある挙動ですが(^^;) )
しかし、いまどき特殊機能はともかくマウスとしての基本機能はOSの標準ドライバで 充分可能なのが当たり前ですし、ノートPCでは内蔵ポインティングデバイスと 外付けポインティングデバイスの併用は日常的です。 (インストールすれば他のポインティングデバイスも影響を受け「補正」されてしまいます。) マウス系デバイスでドライバにベッタリという仕様は、はっきりいってどうかと猫は思います。
致命的な構造欠陥をドライバでここまで軽減したのは見事ですが、でもねじ伏せ切れたわけではないのよね。 やはり、根本的な解決が必要なことは明白です。 作って、売ってしまったモノはしょうがないから頑張って改善するのは良いことです。 でもこの方向性で問題がないと思っているのなら、それこそ問題かな、って思うんです。
ちなみに蛇足ですが、このドライバはWindows用しかありません。
実は本機の地雷っぷりはとても有名で、実際猫も手を出す前から知っていました。 ですが、むくむくと沸き上がる「どれほど酷いのかを確かめたい」という 好奇心に負けて購入してしまいました。
で、実際手に取ってみるとまさに噂に違わぬ地雷っぷり。 トラックボールに慣れているはずの猫ですら、まるで新しいカテゴリのポインティングデバイスを初めて使ったかのような 操作しかできず、それは今でも全く変わりません。(あたしがブキッチョなのかもしれませんが・・・)
もちろんドライバをインストールすれば、
「単にGUIを動かすだけ」というある種の割り切り(ブラウジング専用とか・・)をしてしまえば、使えなくもないのも事実です。
(さすがにCADや作図系などは難しいですが・・)
また、人間の適応力は偉大です。根気よく使いつづければ、上手く操れるようになるかもしれません。
本機のカーソル挙動は正直「欠点」と言うほど生やさしいモノではないですが、
「ドライバ」という緩和策が用意してある以上「欠陥」というほど致命的でもないのがやっかいです。
しかし、本機がおおっぴらに問題にならないのは単にトラックボールがマイナーデバイスだからです。
一見さんは本機の扱いにくさを「トラックボールの扱いにくさ」と思ってしまうでしょうし、
トラックボール慣れしている人が身近にあふれるほどトラックボールユーザは多くありません。
(そもそも風評が立つほど数が出ません。)
「サンワサプライ」というブランドイメージもあります。
秋葉原でバルク売りされた「怪しい」マウスならいざ知らず、
サンワサプライのようなキチンとしたメーカのリテール品が
このレベルの欠陥を放置しているとは普通疑わないでしょう。
でも、余計なこととは思いつつも猫は「トラックボールを知っている人間なら、 本機の欠陥はサンワサプライへの信頼を失墜させるに充分ですよっ」・・・と お為ごかしを言ってしまいます。
これは猫のごくごく個人的な希望ですが、 まともなトラックボールに代替わりさせるまで、Streamは引退させてほしいと 願います。 繰り返しになりますが、カーソルの動きが変なことを除けば 本機はとても魅力的なトラックボールです。だからこそ惜しいですし、だからこそタチが悪いです。 この問題さえ改良すれば良いトラックボールになるのですが、 悪いイメージが定着してしまえばそれも手遅れになります。
・・・と、サンワサプライの為にも、のようなスタンスで語るあたしも、 本音はこれ以上地雷を放置してトラックボールが苦手なユーザを増やして欲しくないってトコなのですけどね。(^^;
そんな、ただただ在庫が掃けて代替わりを待つだけかと思われた Stream ですが、驚くべきコトに 本機の構造をそのままに無線化したStream R なんてのがリリースされました。
光学センサの配置はそのままなので絶対根治はしていないのですが、 センサの分解能を400count/inchから800count/inchに倍増させてあり、 もしかしたらさらなる超絶アルゴリズムでハード的欠陥をねじ伏せたのかしら、 とちょっとだけ期待してみるのですが、どうなのでしょう。
目下の所、猫はむくむくと沸き上がる Stream Rの購入欲との格闘中です。 あぁ、Streamの子供達を表面談で紹介できる日は来るのかしら・・・。
追伸
Stream をもっともっと知りたい方は
是非、名レポート「トラックボール自由研究」さんを
ご参照ください。
上から。 本機はよくある右手用エルゴトラックボールだわ、と 感じさせるデザインですが、 そういうトラックボールにありがちな 曲玉のようにくねったライン取りをしておらず、 スーッと伸びたパームレストはどことなく日本的な印象を受けます。 ちなみに本機、猫はOffice Depotで買ったため、 色については選択の余地無くシルバーになってしまったのですが、 個人的にはホワイトが格好いいな、と思います。 |
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手前から。 |
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左側面から。 ボタンの部分は本体部分より荒くて反射の強いシルバーで塗装されていて、 微妙なアクセントになっています。 | |
左側面から。 | |
前から見た場合、他の方向とは違い まったくグンニャリしていない整った表情を覗かせます。 | |
背面です。 右手用エルゴトラックボールにしてはめずらしく 「土踏まず」がありません。 |
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ラベルです。本機の型番「MA-TB32UPS」が見て取れます。 ちなみに末尾一桁はボディカラーを示していて、 シルバーだと「S」、グレイだと「G」、ホワイトだと「W」になります。 |
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よく「MS Trackball Explorerを小型化したような外観」と評されることの多い本機ですので
比べてみました。 こうしてみると確かに「人差し指ボール」「マウスのようなレイアウトの左ボタンとホイール」 といった共通項はあるものの、そのライン取りは意外なほどちがうのが解ります。 特に斜め後ろからみたとき、大きく手を右に傾かさせるTrackball Explorerに比べ 本機は意外なほど箱形です。MSのトラックボールは手に余るくらいおおきな曲面に手を置かせるデザインがおおいですが、 本機はすっぽりと手の中に収まる感じがして、日本人にはかえって好印象なのではないでしょうか。 ただ、形状の問題とは別にボタンやボールのフィーリングは Trackball Exploror (というかMicrosoft全般)によく似た印象を受けます。 |
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おそらく Trackball Explorerを連想させる一番の原因になっているであろう
左側のボタン&ホイールです。 本機のボタンは遊びが大きいこと、全てのボタンがタクトスイッチであることから、 なんだかパコパコとした頼りないものを感じます。 実用上問題はありませんが 感触を求めてはいけないたぐいのものです。 こんなところもMicrosoftを連想させるのよね(笑) もちろん(?)ホイールもMicrosoft系の感触です。 |
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こちらは何にも似ていない、本機のオリジナリティあふれる右ボタンです。 上側のボタンはやっぱりいまいちな感触ですが、真下にある光学センサを避けるため ウルトラCでスイッチを押していて、それを考えればよく頑張ってる方かしら。 問題は下側のボタンで、フニャフニャな他のボタンに比べこのボタンは堅く、 真横に押し込むこと、力の弱い小指で使うことを考えると使い辛いです。 カーソルの挙動以外では本機の一番の難点かしら。 |
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本機のロゴとホイールは、青色LEDでイルミネーションされます。 これはこれで綺麗で魅力的なのですが、 本機の欠陥をかんがえると「こんなことやるくらいなら・・・」と思ってしまうのが人情です。 |
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ボールは Kensingtonの ダイヤモンドアイ テクノロジとおなじくドットパターンの印刷されない
自然なボールです。見た目もかっこよくて好印象です。(^^) 本機のヘンテコカーソル挙動はこのボールのせいと言われるコトもありますが、 このボールを 同径ボール・同じ光学センサの Orbit Opticalにこのボールをセットしても 至極真っ当な挙動をしますし、 逆にOrbit Opitcalのボールを本機にセットしてもヘンテコ挙動は直りませんので(TT)、 ボールの問題ではなさそうです。 |
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ボールをハズします。LED全点灯状態なので派手です(^^; 支持球はステンレス小球です。そして三つの支持球の内側に収まらないほど オフセットされた光学センサの位置が本機のガンであるわけで・・・・。 |
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こんどはカップを横から見てみます。
ごらんの通り本機のセンサはボールを真横から見る位置にあります。 余談ですがこれは同社初光学トラックボール STINGRAY譲りの配置です。 (STINGRAYは 親指トラックボールなので、仮想床面が大きく左に傾くため、 この配置で「ジャストミート」になるハズ。なので問題はないと思われます。・・使ったことはありませんが(^^;) ) |
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なぜ真横からボールを見ると挙動が変になるかというと、
前後に操作したつもりでもボール上の点の軌跡は円弧を描いてしまうこと、
回転軸(極)に近いためボール上の一点の移動量が小さくなる(これがY軸方向にのみ起こる)ためです。 「回転軸」を類推するような処理を行えばねじ伏せられそうですが、 本機の挙動をみるかぎり、そういうことは出来てないようです。 |
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さて、早速分解です。 本機のネジ穴は前部のゴム足の下とラベルの下に一つづつ隠されています。 ラベルはとても破けやすいので、めくるよりもラベルに穴を開けてしまった方が 結果的に綺麗に開けられます。 |
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筐体オープンです。
フラットケーブルが筐体下面に固定された基板と上面に固定された基板を結んでいるため注意が必要です。 こんな所もTrackball Explorerを連想させます。 |
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筐体裏側です。 光学センサや左ボタンの部品がゴッチャリと詰め込まれています。 |
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左ボタン & ホイールユニットです。 ホイールクリックを含めた全てのボタンがタクトスイッチで担っています。 分解してみて初めて気が付いたのですが、 実は青色ライトアップ用LEDはロゴ用とホイール用が別でした。 ・・・うーん、、、ここまでする・・。(^^; |
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筐体に組み込まれるとこんな感じ。 これだけのスペースがあるなら 少なくても下側のボタンはマイクロスイッチがおけるんじゃないかしら ・・・などと猫は考えてしまいますが、 今では Microsoftマウスもほとんどがタクトスイッチになってしまっているのを考えると、 スペースの問題よりコストパフォーマンスなのでしょうね。 |
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ボタン部分です。筐体に固定される部分とボタン面の間は補足、
これもまたクリック時のふにゃふにゃとした感触に一役買っていそうです。 しかし、成形した後に熱で曲げたのでしょうか? 摩訶不思議な3次元形状をしています。 |
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裏から。
スイッチを押すための棒が大きく伸びています。 この「ちょっと無理してんじゃない?」なボタン成形といい、 問題のボール挙動といい、LEDを二つも使うイルミネーションといい、 なんだか企画の無理を押し返せない設計陣・・なぁんてのを想像してしまいます。 (かってな憶測ですが) |
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右ボタン郡のスイッチです。こちらは筐体底面側の基板に実装されています。 下側のボタンはともかく、上側のボタンは距離があること、 間に光学センサー分のクリアランスを取らなければならないことから、 ボタン面とスイッチを繋ぐための バー部品が設けられています。 |
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バーをハズしたところ。 このバーはスプリングでちゃんと押し戻る様になっています。 (これはボタン面と筐体の接続の首が細すぎて板バネの働きをしてくれないからでしょうか?) シンプルじゃない弊害とかそういう話は置いておいて、 なんだか「男の子回路」を刺激しそうなギミックで、猫は好きです。 |
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ボール受けです。 これだけみると、親指トラックボールの部品みたいです(笑) |
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光学センサーは
アジレント・テクノロジー社の
ADNS-2051 (PDF)です。 本センサは光学式マウスで広く使われているモノで、 Kensingtonのダイヤモンドアイ テクノロジもこのチップになっています。 |
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基板を裏側から。 リファレンス通りの作りです。 |
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ようやく部品が無くなった筐体上面カバーです。 普通行われないケース裏面への塗装は、ロゴイルミネーションのときに 光が漏れないよう二でしょうか。 ロゴの部分のマスキング・テープの跡が 「大変ねぇ〜」って感じです。 |
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筐体下面は基板が一つあるのみです。 | |
メイン基板です。
表側になる面にはタクトスイッチとコネクタ程度。 |
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裏側にはコントローラチップが乗っています。
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コントローラ・チップです。 |
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大きさの比較です。 比較的コンパクト目な本機ですが、マウスと比べるとやはりそれなりの大きさがあります。 |
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ついでに macally QBALLと比較です。 お値段・大きさ的に本機のライバルになるはずですが、 本機の欠陥が無かったとしても造りの良さが断然違い勝負になりません。 ただ、QBALLはカチッ、パチッなメリハリのある感触をモットーに作られていて、 Microsoft的な柔らかさを求めるユーザからするとその嗜好にマッチしません。 そう言った場合、本機の出番になるはずだけれど・・・。 |
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ボールとドリキャスのVMとの比較です。 |
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本機はどこでもかしこでも普通に変えます。
最高級機という意気込みもなしに「ちょっとトラックボール使ってみようかな?」で
買えてしまう、とても親近感のある仕様と価格設定、流通力はさすがサンワサプライです。 でも、だからこそ、こういった欠陥挙動なものをあふれさせるのは 猫としてはとても悲しくなってしまいます。 本来ならベストなエントリー機として人に勧めたいトラックボールです。 誰かが「トラックボールやってみようかな」と言ったときに、 「サンワサプライのだけは買っちゃダメでですよ。」と助言しなくて済む日が 早く来ればいいのですけど・・・。 |
繰球の気持ちよさ | PCにつなげなければ気持ちいい、つなげればイライラします。 |
回り出しの滑らかさ | ボールは滑らかですが、カーソルはゆっくり動かすと特にY軸方向で迷走します。 |
回転中の滑らかさ | ボールは滑らかです。高速回転時にはカーソルも比較的安定してます。ですが・・。 |
ドラッグのしやすさ | 押しながらボールを回すのが苦にならないと言う意味では良好ですが、(以下略) |
対腱鞘炎 | 使わないので腱鞘炎にならないか、特訓するので腱鞘炎になってしまうか・・・。 |
コストパフォーマンス | どんなものでも0を掛ければ0になる、と言いますか。 |
三猫のおすすめ度 | (★無し) |
玉に瑕――と言うべきなのでしょうか。いえ、そんな生やさしい「瑕」ではありません。 本機の「瑕」は致命傷、全ての美点を台無しにするに充分な威力があります。 「我に七難八苦を与え給え」と思っている人はともかく、普通の人には残念ながらおすすめできません。 |