猫の小部屋 - ねこのこべや -

猫日誌 -2003-


2003年9月

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09月30日(火)

なんだか知らない間に常駐先企業さんの勢力争いに巻き込まれてしまった三猫です。 猫が携わってきた.NETを利用した業務以降計画は白紙に戻ったようで 猫の残業時間も水の泡と消えたようです。

それはそれでいいのですが、尖兵として.NETで造ったアプリを納品してしまっている 業務チームさんもあり、猫がやっていた共通チーム(クラスライブラリやフレームワークを整備してたチームです) が「共通チームは9/30日をもって閉店しました。長のご愛顧ありがとうございました。」で済むとは思えません。

ちなみに9月いっぱいで閉鎖、と聞かされたのは9/29。残り1日でなにが出来ようものもありません。 しかも、猫たちの作った共通部品をつかった業務さんは別事業所にあって、この事実をまだ知りません。
エンドユーザさんからしてみれば、買ったばかりのまだ本格的に使っていないソフトが サポート打ち切りという自体ですから、いやはや「とんでもね〜」で御座います。

・・これは扱いにこまって仕事が回ってこず暇になるか、 建前の新しいお仕事とやらなきゃいけない既存のお仕事の両方が回ってきて、 鬼のような忙しさになるかの、どちらかでしょうか・・。う〜ん、前者がいいにゃあ・・。

で、今日のコラムは?

ありません。はぁ、疲れたにゃあ・・。

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09月26日(金)

今月は書きたいことがありすぎて、 日誌を書いても書いてもぜんぜん追いつきません。 幸いお仕事の客先担当が突然の夏休みを取られたおかげで とっても暇なので(仕事を後に押しやっただけとも言う)、 これ幸いといろいろ作っているのですがそれでもまだ追いつきません。 へみへみ・・なんだかなぁ

今日もへたれコラムを展開したいな、と思っていたのですが、 そういえばコレ(↓)ぜんぜん更新していなかったな、と・・・。

三猫さんちのHTML入門 -その4-

というわけで、ご無沙汰振りです。

前回まではとりあえずマークアップとは何ぞや、 とマークアップしたHTMLを華麗に見せるスタイルシートをちょこっとだけ説明しました。

さて、今回からはいよいよ知識の基盤固めです。 なかなかかったるくって面倒くさいことばかりですが、 お付き合い下さいませ。

DOCTYPE宣言

HTMLのそう長くも無い歴史の中で、 インターネットの主要コンテンツとして注目を浴びた結果、 どんどん仕様拡張されていきました。

そうなってくるとHTMLというだけでなく厳密な文書定義がないと 文書表示が少々つらくなります。 そんなわけで導入されたのがDOCTYPE宣言です。

DOCTYPE宣言は必須項目なので、HTML文書先頭に必ず入れなければなりません。 もちろんDOCTYPE宣言がなくてもブラウザはHTMLの表示ができますが、 「多分4.01だろう」とかいう見込み判断で動くことになります。

DOCTYPE宣言は以下のように記述します。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">

基本的に本講座では今のところコレ(↑)をコピー&ペーストでHTML文書の一番先頭に 貼り付ければOKです。 が、なんだか解らないものを貼れといわれても気持ち悪いモノ。 以下にDOCTYPE宣言の意味を簡単に説明します。

まずは

	<!DOCTYPE HTML ... >

これはHTMLの文書型を宣言します、と言う意味。 (正確には「これから宣言する文書型の名前はHTMLです」かな。)
HTML文書はルートの要素が<HTML>なので、<HTML>から下はどんな文書型?というのを 宣言します。

その先の ... の部分に具体的にどんな文書型なのかを示すわけです。

具体的な文書型を定義したものを文書型定義(DTD)といい、 これに各要素の詳しい定義が記されています。なので「HTML」はどの文書型定義を使うの? ということを書いてあげればいい訳です。

PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd"

まず「PUBLIC」。これは使う文書型定義は公開されているのを参照しますよという意味になります。

公開されてるなら自分で定義しなくても大丈夫。あとは「名前」と「在り処」を書けば良いわけですね。

で、「"-//W3C//DTD HTML 4.01//EN"」がその名前

ちょっと複雑なのは名前の付け方に規則があるせいで、 この名前からはW3C(World Wide Web Consortium :HTMLやXMLなどの標準化をしている機関です。)の持っている、DTD HTML 4.01という名前の文書型定義で、 EN(英語)で書かれています。と言うことが解ります。
まぁ名字、名前、ミドルネームみたいなもんで、名字がわかれば家が解るのと似たようなものです。

最後の「"http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd"」は文書型定義の在り処で、 まんまURLです。

ブラウザにこのURLを入力してジャンプ可能です。 ちなみに、この「在り処」については書いてもかかなくてもOKです。

あれ、これってタグじゃないの?

なんだか難しそうな話になってしまいましたが、基本は、

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">

<HTML>
    <HEAD>
        <TITLE>タイトル</TITLE>
    </HEAD>
    <BODY>
            ・
            ・
            ・
    </BODY>
</HTML>

って風な形式を守ればOKってだけの話なので、 実は意味まで知らなくても良かったりします。

ここでアレって思う人も居ると思います。 DOCTYPE ってタグの書式と違うじゃない、って。
頭が「!」から始まるのも変ですし、「<要素名 属性名="値">」という 形式にぜんぜん従っていません。

それもそのハズ、「<!」で始まるものはタグじゃないんです。 「<! ... >」で囲まれたものをマーク宣言と言います。

これはHTMLの親となった規格「SGML」で要素の意味を定義するために使う書式です。 さっきの文書型定義もSGMLで書かれています。 なのでHTMLのタグとはちょっとだけ毛色の違うものなんです。

HTMLにコメントを書こう!

さて、コメントです。 コメントというのはプログラム言語やマークアップ言語、バッチなどで、 動作や表示に影響しない、「無かったかのように振舞う」文字のことです。

ちょっとしたメモや作ったときの注意書きから、 ただソースを見やすくするためだけに入れたりできるので、 コメントは非常に重宝します。 いろんなことを直ぐ忘れるので、コメントを入れるのは重要です。

さて、HTMLでコメントを入れるにはどうしたらよいかですが、 以下のように記述します。

<!-- ←この範囲がコメント→ -->

見てのとおりマーク宣言です。

実はHTMLにコメントを実現するものは無く(IEの独自拡張ではあるけど・・)、 マーク宣言の一種「注釈宣言」を利用しているんです。 「注釈宣言」とはコメントしかないマーク宣言のことです。

マーク宣言のコメントは、マーク宣言中で「--」と「--」で囲んだ部分がコメントになります。 先ほどのDOCTYPE宣言を例にとってみますと、

<!DOCTYPE --ここはコメント-- HTML --ここはコメント-- PUBLIC ..(後略).. >

のようになります。

そして注釈宣言はコメントしかないマーク宣言に成るため、

<!--全部コメント-->

と成るわけです。

注釈宣言であるためには「<!」と「--」の間にスペース等を入れてはいけません。 でないとコメントだけということが解らなくなるからです。

逆に後ろの「--」と「>」の間は何をいれても良いことになってます。 ですが、コメントとして処理されません。

また、中に文字「--」があると、その度にコメントが閉じて開いて、閉じて開いて・・・、と成ってしまい 「--」の数によっては開きっぱなしになるので注意が必要です。

コレまでのことを纏めると、こんな感じです。

○ <!-- コメント -->
○ <!-- コメント -- >
○ <!-- -- -- -->
○ <!-------->

× <! --コメント -->
× <!-- -- -- -- -->
× <!---------->

と、ココまではあくまで仕様上のお話

確かにコレさえ守れば正しいHTMLなのですが、 ブラウザの中には単純に「<!--」と「-->」で囲まれた部分をコメントとして処理するものもあるため、

  • コメント中の 「--」 でコメントを終了、再開始できない。
  • 「-- >」をコメントの終了と認識できない。

という現象が出てしまいます。
ですので、現実的にはコメントは以下のように考えてるといいかもしれません。

  • 「<!--」と「-->」で囲まれた部分。
  • ただし、中に「--」を書くことは出来ない。

と、言うわけで、今回はHTMLにあってタグじゃないものが テーマでしたっ。へみぃ、意外に分量がかさんで・・・(TT)

次回予告

へみ、前回やるといっていた、<HEAD>内に定義できる要素について やる予定です。退屈編はもう少し続きます。(TT)

参考文献

いろいろ言い訳

退屈編如何でしたでしょうか。 いままでHTMLは「<○○> ほにゃらら </○○>」で出来てるんだよ と説明してきたのですが、そうじゃないのもある訳ですってお話です。 これが困ったことに「ホントは決まりごととして覚えておかなくちゃいけない」DOCTYPE宣言や 「使えないと非常に不便な」コメント だったりしたわけで 成るべく早く早くと思いつつの、ようやくの登場となりました。

しかしDOCTYPE宣言はともかく、<COMMENT>要素ぐらいあってもいいもんなんですが、 これが無いのがHTMLらしいというか・・。 (いや実際はIEの独自拡張であるのですが機種依存するコメントほど使えないものはありません。)

もうちょっとマジメにDOCTYPE

今回もいろいろウソをついています。 まずDOCTYPE宣言が追加された理由を 「HTMLにもいろんなバージョンがあって見分けがつかないと困るから」と書いてありますが、 本当はHTMLがSGMLのサブセットであるためにはDTDが必要だから、という理由です。

初期のHTMLはSGMLのサブセットでは無かったため、 DOCTYPE宣言も必要ありませんでしたし、SGMLとしてはチョット変な部分もありましたが、 現在ではそこらへんをちゃんとしたSGMLにしています。

HTMLはマークアップ言語ですので、マーク付けする要素の定義が必要なのは当たり前ですので、 DOCTYPE宣言がついてようやく「ちゃんとした」と言えるわけです。

さて、講座中でも説明した、

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">

の意味ですが、ここではもうちょっと詳しい説明をば して見ようと思います。

意味説明




<!   >マーク宣言識別子「<!」と「>」で囲まれたものをマーク宣言と言います。タグとは別物です。
DOCTYPE宣言の種類 :文書型宣言宣言の種類が「文書型宣言」だということを示します。


HTML文書型宣言名 :HTMLここで宣言している文書型の名前が 「HTML」だということを示します。これはDOCTYPE宣言のある文書のルート要素名になります。




PUBLIC外部識別子 :PUBLIC(公開)「文書型は外部に公開されている物を参照する」、という意味です。これにより外部DTDファイルを取り込みます。(PUBLICを使わない場合はそのままここにDTDを定義します。)
"-//W3C
//DTD HTML 4.01
//EN"
公開識別子 :文書型のお名前参照するDTDの公開識別子、つまり名前です。所有者識別子「-//W3C」と文識別子「DTD HTML4.01//EN」からなり、DTDの所有者が「W3C」、DTDの種別が「DTD HTML 4.01」、DTDの記述言語が「EN(英語)」だということが分かります。
"http://www.w3.org/
TR/html4/strict.dtd"
システム識別子 :DTDのURIDTDのありか(URI)です。公開識別しだけでDTDが特定可能ならば、これは省略可能です。

DOCTYPE宣言は、その文章がどのような文書型なのかを宣言します。 文書型名はその文書のルートの要素名(HTMLの場合「HTML」ですね)と一致させます。

ここでその文書がどんな風なものか定義(例えば、<P>はどういう意味でどんな属性をつけられるのか、など)することもできますが、 いきなり巨大な定義文が頭にごっそりついているのはあんまり良くないため、通常は外部の文書型定義(DTD :Document Type Definition)を参照します。

文書型定義(DTD)には各要素の性質(内容にどんなものを持てるか、タグは省略可能かなど)を定義したものです。 例えば P要素の下にはインライン要素しか置けなくて、終止タグは省略可能ですよ、とかそういうことが書いてあります。

HTMLのDTDを実際に見てみたい人は http://www.w3org/TR/html4/strict.dtd を参照してみてください。 DTDの読み方については、The Web KANZAKIさんの ごくごく簡単なDTDの説明矢野啓介さんところのHTMLのDTDを読んでみよう が大変参考になります。ぜひぜひ参照くださいませ。

HTML4.01 のいろんな仲間

講座中では指定するDTDを「-//W3C//DTD HTML 4.01//EN」だけに絞ってしまいましたが、 これはHTML4.01 Strictと言う物で、実はHTML4.01には他のDTDも存在します。

MSとNetscapeのブラウザ戦争のおりHTMLは無計画に様々な要素が拡張されました。 その中には存在自体に問題のあるものも多かったため、 現在のではそれらを廃止し、見栄え定義の出来るスタイルシートを定義するなど、 HTML周辺の整理が進んでいます。

ですが、新しいサイトを新しいブラウザ向けに作るのならともかく、 既存のコンテンツや古いブラウザ対応に迫られたとき、そうした廃止された要素が必要になることもあります。 世の中きれい事だけではすまないってことですね。
W3Cはそうした「現実的な」事情も考慮してくれていて、 そうした廃止要素を含んだDTDもちゃんと存在します。 そんな訳でユーザはページに使う要素によりDTDを選ぶことが出来るというわけです。

HTML4.01のDTDは以下の3つです。

  • Strict DTD
    W3Cが推奨するDTDで、物理マークアップが整理されています。HTMLの思想的には理想となります。 反面、いままでに出回った要素でも使えない物が多いため、 既存ドキュメントの以降や旧Ver.のブラウザ対応など、難しい面もあります。
    <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/strict.dtd">
    
  • Transitional DTD
    移行用という意味のDTD。Strict DTDに、物理的マークアップ要素(<FONT>、<CENTER>など)や属性を加えた物で、 かなり現実的(=妥協的)なDTDです。ただし、フレームは使えません。 ちなみに三猫OnLineは基本的にコレです。
    <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
    
  • Frameset DTD
    Transitional DTDにフレームに関する要素を加えた物です。 Webページにフレームを使いたい場合はこれを選択します。
    <!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Frameset//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/frameset.dtd"> 
    

現実的にはTransitional DTDになるのですが、 まっさらな状態からの学習ならばと、本講座ではStrict DTDを使用します。 一番要素が少ないですしね♪

詳しくは簡単で正しいHTMLHTMLのバージョンを明記する <!DOCTYPE> をご参照くださいませ。

DOCTYPEスイッチ

さて、このDOCTYPE宣言ですが、最近にわかに注目を集めています。 それは IE6.0や OPERA6.0以上、NN 6.0以上が実装しているDOCTYPEスイッチという機能が有るからです。

実はIEには CSSの実装で致命的な間違いが結構あって、 W3Cの勧告したCSSの挙動と違う動きをするのですが、 一度リリースしてしまった手前、MSお得意の「それは仕様です」攻撃で、 押し切ってきました。

これが圧倒的なシェアを誇るブラウザだったから、たとえIEが間違ってると知っていようと、 サイト製作者さんたちはIEに合わせてページを造らざる得ませんでした。

ところが MSがASP.NETなるHTMLを利用する環境を提供するにあたり、 この独自仕様が自分の首を締め出しました。 自分とこのASP.NETの生成するHTMLとはいえ、IEでしか動かないんじゃ絶対売れませんからね。 とはいえ、ブラウザを見分けて常に2通りの処理を盛り込むのには限界があります。

そこでMSが取った方法は、システム識別子のあるDOCTYPE宣言があったら、W3Cの勧告どおりの動作をする ようにしちゃったんです。 要するに、本来スイッチでないものに変なスイッチ機能を乗っけちゃったんですね。 (というのは猫の勝手な解釈で、MSがなんでイキナリDOCTYPEスイッチを実装したかはMSじゃないと解りません。)

DOCTYPE宣言を書いたらいきなり動きが変わるということがありますので、 既存ページの手直しをするWebマスターさんは要注意、・・ってなわけです。

詳しくは非常にわかりやすい娘娘飯店しるきぃうぇぶさんの DOCTYPE 宣言による「解釈モード」の切り替えや 当のMSのInternet Explorer 6 における CSS の拡張を ご参照くださいませませ〜♪

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09月24日(水)

ある日こんな感じのメールが届きました。

はじめまして。ネットサーフィンで、猫のキーボードルームにたどり着きました。 大変参考になりました。 こんど、Microsoft Natural Elite キーボード英語版を買おうと思うのですが、ほか にナチュラルキーボードで おすすめは、あるでしょうか? よろしくお願いします。

(勝手に引用、ごめんなさいね。)

「教えてメールたぁふてぇ野郎だわっ」
「いや、調査中にウチのサイトを拾ったみたいだからちゃんと調べた後でしょ。」
「他社のナチュキーみたいなの、ってのはWebで引っかけるのは大変だしね〜。」
「打鍵感とかはメーカのページじゃ比較できないのよね・・」

などと、腹黒三猫良心三猫がいろいろ談義した結果、 現行のナチュキーとその特徴を調べてお返事を出しました。 自分も興味あったとか、単純に時間があったのも大きな理由です。

で、調べてみたモノのそれっきりでお終いにするには勿体ないネタよね、 と腹黒三猫さんが考えた結果、今日の日誌のネタとすることが決定しました。 えへへ、リサイクル、リサイクル。

ナチュキーさん、こんにちはっ!

ナチュラルキーボードは右手側キーと左手側キーを分離し隙間を空けてハの字に開いた 形状をしたキーボードで、手首に負担をかけないエルゴデザインのキーボードのことです。 単にハの字に開いただけでなく、キーボード中央部を高くしている事、 大きめのパームリフトで手首を支えられるようにしていることが特徴です。 ここら辺は言葉で説明してもなかなか伝わりにくいですね。 と、いうわけで百聞は一見に如かず、こんなんです。

お馬鹿さんの部屋
Microsoft Natural Keyboard Elite

ナチュラルキーボードはMicrosoftの商品で、もちろん登録商標になっているハズですが、 ウォークマンと一緒でこの手の形状をしたキーボードの総称になっている感もあります。 (とは言うもののそれほど出ていないんですけどね。) Logitecではスプリットキーレイアウトと言っています。エルゴキーボードと言っているところもありますが、 単にエルゴ言うとKINESISなんかもそうですので、 やっぱりナチュラルキーボードという言い方が良いのかしら?

ナチュラルキーボードを選ぶに当たって大事なことは、

  1. [6]キーの位置
  2. 日本語or英語配列
  3. キータッチ

になると思います。

[6]キーの位置

タッチタイプの方式により、[6]キーを押す指は 2派に分かれています。

まずは[6]左手派です。

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左右の人差し指から見て[6]キーは左手の方が若干近いことと、 右手で担当してしまうと右人差し指が最上段で3キーも担当することになり、ミスタッチを誘発することから 定められた運指法です。

由緒正しい方法なのですが、 反面下段3段と運指ルールが違ってしまうこと(左手中指は中指なのに2キー担当)で 覚えにくいこと、 最近のキーボード練習ソフト(特にゲーム系)であまり深く考えずに下段までのルールを そのまま適用してチュートリアルにしてしまったのが多いことから、 徐々に衰退している面は否めません。

次は[6]右手派です。

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こちらの特徴はまずは覚えやすいこと。 タッチタイプを覚える人は大体メインキーをマスターした後、 数字、記号とステップアップしていくのが多いわけで、 それまで覚えたメインキーのルールをそのまま使えるのは大きい訳です。

また、[6]キーの位置も左手の方が近いとはいえその差僅か半キー分ですから、 それほど大きな問題にならないという点もあります。
反面右人差し指が3キー担当するので、打ち損ねしやすいのが難点ですが、 これも慣れでどうにでもなる範疇です。

と言う風に一長一短あるのですが、通常のキーボードを使う上では 好みのほうを使えばよいので問題にはなりません。
が、ナチュキーでは右手左手が完全にセパレートしてしまうので これは大きな問題です。

日本語配列? 英語配列?

結論から先にいってしまうと、日本語配列を選ぶと MSのモノしか選択肢がありません。(^^;

日本の住宅事情を反映していると言うか、 単に日本人は小柄なので相対的に腕の開きが小さく、手首の負担がそれほどでもないのか解りませんが、 日本でのナチュラルキーボード市場はあまり大きくないみたいです。

反面英語配列を選べば豊富なキーボードの中から選べるわけで、 ナチュキーじゃないとダメっ!と言う人は、英語配列の習得を視野に入れたほうがよいかもしれません。

キータッチ

キータッチですが、どこもナチュラルキーボードはフラッグシップに近い商品になるので、 そんなに粗悪なタッチはありません。 が、どこもキー構造にお金が掛かるのでビンテージキーボードに匹敵するような トップクラスの打鍵感の商品は一つもありません。 (まぁ、そういうのはキータッチの実現だけでナチュラルキーボードの価格帯を越えてしまうわけですが(笑))

ただ、もともとナチュラルキーボードはRSC対策を趣旨としているため 比較的実用Onlyのそれほど重くないキータッチになっていて、 打鍵の快楽を求めるような性質の商品ではないからコレで良いのでしょうね。

現在アキバで手に入るナチュラルキーボード

というわけでカタログです。テキトーにつくったので、漏れや間違いがあるかもしれませんが、 そこはご愛嬌・・・じゃダメかなぁ・・。

Microsoft Natural Keyboard Elite
◇Microsoft ◇英語のみ ◇[6]Key左

キースライドのスムースさではこれが一番。お値段もリーズナブル。 若干ポコポコしたクリック感は疲れにくくけどちゃんと気持ちいいです。

KeyTronicお得意のスベスベ樹脂のスライドレールがセールスポイントです。

Microsoft Natural Keyboard Pro
◇Microsoft ◇日本語/英語あり ◇[6]Key左

待望の日本語ナチュキー。 ただし、キートップ・スライダ一体形成のNMBキーボードに良くある キーのひっかがりがあり結構気になる。(猫は打鍵感ゆえに購入しませんでした。)
はっきりいって打鍵感はEliteのほうが上。

クリック特性自体はMSチューニングでEliteと似た傾向です。。

Microsoft Natural MultiMedia Keyboard
◇Microsoft ◇日本語/英語あり ◇[6]Key左

余計なキーがいっぱい増えているが、 まだ若干ひっかがりがあるもののプロよりキータッチがこなれているため よほど設置スペースにこだわらなければ、日本語ナチュキーの中ではこれがオススメ。

NMB製。

Logicool Cordless Freedom Pro (CK-75ME)
◇Logicool ◇英語のみ ◇[6]Key左

コードレスナチュキーだと、これ以外に選択肢なし。たぶんNMB製。 平ぺったいのが好きなロジらしく、中央の盛り上りはなだらかです。

キータッチはロジ特有のあっさりしたもの。 ロジのキータッチは猫的にMSに比べてイマイチ美味しくなく感じます。

しっかし、ロジってなんで無線好きなのかしらね〜。

BELKIN ErgoBoard (F8E208-BLK)
◇BELKIN ◇英語のみ ◇[6]Key右

6キーが右だとBELKIN製があります。

キータッチはそこそこ。左右に割れたスペースバーが目印です。 擬似Nキーロールオーバーに多少難があり、ゲーム用途では困るかもしれません。 (BM98では3音同時押しが出来ませんでした(TT) )

BELKINのErgoBoardシリーズはセパレートした左右のキーの間が広く、 ハの字の角度はきつくないチューニングになっていて、 ちょっと設置面積を食べます。

アキバ以外ではなかなか見かけることが出来ません。

User's Side で取り扱ってます。通販あり

BELKIN ErgoBoard Pro Keyboard with USB Ports (F8E887)
◇BELKIN ◇英語のみ ◇[6]Key右

おなじくBELKIN製。こちらはあまり触ったことがないのでコメント不能です。 左右に割れていないスペースバーとUSBハブ機能が売り?

User's Side で取り扱ってます。通販あり

ぷらっとホーム FKB8530-T701
◇ぷらっとホーム ◇英語のみ ◇[6]Key左

ぷらっとホームオリジナル。富士通高見沢製で、富士通系特有のクリック感に乏しいふかふかしたキータッチ。 気持ちよくはないけど、とても疲れにくいです。

変形合体で、パームレストをはずすと普通の(?)省スペースキーボードになるのが凄い!

在庫限りとのことですが、在庫数はまだまだある様子(ホントかしら?)

ぷらっとホーム で取り扱ってます。通販あり

とまぁ、こんな感じです。

MS ナチュキープロがまだアキバで買えるかは微妙なところですが、 他は今なら確実に手に入ります。

そんなこんなでメールではコストパフォーマンスなどからNatural Keyboard Eliteを薦めたのですが、 考えてみたらMSはチルトホイールで製品ラインナップをゴリゴリ置き換えてますし、 半年以上待てるのなら様子みたほうがいいかも。

それにしてもザッと調べただけだから、 いろいろ間違い、ありそうです。(^^;

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09月19日(金)

緊急対談!三猫さんトラックボールを購入!?

たま

(以下 たま) こんにちは、皆さん。 今回の猫日誌は、日頃猫日誌で好き放題している三猫ちゃんの、 ちょっとアレな行動についての査問会議を開きたいと思います。

進行は私、「ねこたま」と、「ねこぽち」くんです。

ぽち

(以下 ぽち) ねこぽちです、始めましてっ。 あ、ちなみにボク、ハーボットの ねこぽち さんと同名ですけど、 別人です。

どうぞ宜しくお願いします。

三猫

(以下三猫) ねー、ねー、こんなんやめようよぉ。

ぽち

お姉ちゃん、往生際悪いですよ。

三猫

だいたい たまちゃんも ぽちくんもPSOで一緒に遊んでる人じゃないと わからないじゃない。

そうじゃなくても対談ものは痛いって評判なんだから〜。

たま

じゃか〜しぃ! 日頃のあんたの行動のほうがよっぽど痛いわっ!!

三猫

へみぃ・・・。

ぽち

えっと・・・・、
それでは今日はお姉ちゃんがケンジントンのトラックボールを買っちゃった件について 糾弾しようと思います。

たまさん、お願いします。

たま

はいは〜い。
三猫ちゃんは 9月17日の猫日誌でケンジントンのトラックボールについて 「迷ってるけどまだ買わない」と書いた後、その足で秋葉原に向かい あっさりエキスパートマウスを買った挙げ句、 何事も無かったように「さすがに買ったらヤバイよね」と書いた猫日誌をアップロードするという行為に及びました。 これは人間として許されるのでしょうか?

三猫

だって猫だもん・・。

(パコンッ)

あいたっ、・・・スリッパでぶつこと無いじゃない・・・(TT)

たま

・・・三猫ちゃん、次は金属バットだよ。

ぽち

(^^;)
・・・えっと、お姉ちゃん反論お願いします。

三猫

え〜、コホン。まず一点だけ明確にしたいのですが、 前の猫日誌で書いたことは三猫の偽らざるきもちでした。

それがなんで即購入に至ってしまったかと言うと、 日誌を書きながら盛り上がってしまったのが一つ、 そしてもう一つはハドメになっていた機種選択の迷いが吹っ切れたということがあります。

たま

機種選択の迷い・・・。
無印にしようかプロにしようかオプティカルにしようかってやつね。

三猫

そ〜、そ〜、それです。

猫は思ったのですよ。
1万円以上だすから、とか元を取れなかったらいやとか 考えちゃうから迷うんです。

純粋にオブジェとして考えれば やっぱり無印が一番美しいし 欲しいのよっ!

ぽち

・・・お姉ちゃん、オブジェ目的で1万円以上出すなんて、それ廃人宣言ですよ・・。

三猫

いや、さすがの猫も実用は考えました。

例えばスクロールに関してはきっとボタンを押すと ボールでスクロールできるように切り替わるユーティリティがあるに違いないって。

それと猫が魅了されたのはビリヤード大のボールとステンレスローラによる グラマラスな回し心地だから、 まだ試しに触れることが出来ないオプティカルは、見送ったほうがいいかな、と。

たま

まぁ、選択基準は納得できるね。 一応考えたんだ。

三猫

えへへ、まあね〜。

それときっとあたしのことだから、 プロとかオプティカルとかかっても、 いずれ無印欲しがると思うし。
だったら一番安いの無印がベストだわって思ったのよ。

ぽち

それでお姉ちゃん、理由はともかくなんで今買っちゃったんですか?

三猫

えっ?・・・えっとぉ。

たま

そう、そこが問題よ。

我慢しなくっちゃヤバイって自分でいった舌の根も乾かぬうちに いきなりエキスパートマウスなんて・・・。

三猫

・・まぁ、えっと、それは、衝動買いってヤツでして。

(ボコッ)

ぐ、ぐーでぶった・・・。お父さんにもぶたれたことなかったのにぃ(TT)

たま

・・三猫ちゃん、あんたって子は・・・・。

トラックボールファンでも「ボーナス出てやっと買った」っていってるものを・・衝動買い?

ぽち

お姉ちゃん、今月は Unicomp の SpeceSaverって大物も買ってましたよね・・・。

三猫

わ、わたしもさすがにそんなに買っちゃダメだと思ったのよ。
だから最初からケンジントンを買おうとしたんじゃなくって、 買う前にトラックボール熱にケリつけちゃおうと思ってアキバに行ったのですよ。

たま

ケリとつけるのがどうしてアキバ行きにつながるのよ?

三猫

コトの発端は妹にプレゼントするトラックボール選びでしょ?
だから妹へのプレゼントをとっとと買っちゃって、それで とりあえずトラックボール祭りは終わらそうかと。

ぽち

それで、妹さんへのプレゼントは買ったのですか?

三猫

・・・・・買わにゃかった。

たま

ふぅ〜ん・・・。さて、金属バットはどこかしら。

三猫

ま、まって、タマちゃん。理由があるのよっ。

たま

・・・一応聞いたげる。

三猫

ほら、私ってトラックボール初めてじゃない。 使いこなせなかったらコレを妹のプレゼントにしちゃおうかと、ね。

ぽち

お姉ちゃん、それはちょっと腹黒いんじゃ・・。

たま

ま〜。あとづけっぽいけど、それなりに筋は通ってるね。

で、結局プレゼントにまわすの?

三猫

ううん、あたしのにする〜。
も〜、すっごい いいのよぉ♪

たま

・・さいですか。

三猫

せっかくだから、左手で使うようにってね、セッティングしたのですけど、 トラックボールって凄い使いやすいから利き手じゃなくても マウスより器用に動かせるんですよ。

たま

(耳をほじりながら)へぇへぇ。

三猫

スクロールもボタン同時押しでスクロールモードに切り替わるようにしたら ぜんぜんホイールいらないし。

あ、でも、タブブラウザのタブの切替とか スクロールイベントを特殊な取り方してるやつとかだと ソフトウェアスクロールだとチョット問題があるのが悲しいです。

ぽち

そうですね。トラックポイントでもそうですが、 マウスでしかテストしてないソフトって多いから スクロールホイール以外のスクロール操作だと使いにくいのって 案外あるんですよね。

三猫

なのよね〜。こればっかりはデバイスメーカのせいじゃないんだけどさ。

あたしの使ってるタブブラウザ「Donut P」でも トラックボールだとスクロール操作でのタブ切替が上手く行かなくってね〜。

だからパワーメイトで タブ切替できるようにしたんだけど、これがなかなか良いんですよ〜(^^)

たま

!

ぽち

!?

三猫

エキスパートマウスとパワーメイトなんかもうベストマッチングですよ。(^^
すっごいお勧めです♪

たま

・・・そんなことより三猫ちゃん。そのパワーメイト、いつ買ったの・・・?

三猫

・・あっ。えっと、その・・。

・・・・えへへ。・・・・・・・先週の日曜です。

ぽち

・・・SpaeceSaverで 1万円、エキスパートマウスで1万円、 そしてパワーメイトで9000円ですか。・・お姉ちゃん・・・今月破産ですよ。

たま

・・・このバカ猫っ!

(と、金属バットを振りかぶる)

ぽち

た、たまさん、そんなんで殴ったらお姉ちゃん死んじゃいますっ!

たま

はなせ ポチくんっ!
こういうバカは一度死ななきゃ直んないんだっ!!

ぽち

お、お姉ちゃん、早く逃げて〜っ

三猫

え、えっと。と、いうわけで今回の猫日誌は ケンジントンのトラックボールは最高〜っという話でした。

で、ではまたにゃっ!

ぽち

逃げて〜っ(TT)

証拠物件

お馬鹿さんの部屋
お馬鹿さんの部屋

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09月17日(水)

実は猫のキーボードルーム、あともう一台更新の予定があります。 IBM SpaceSaver 85Key こと Unicomp UNI04C6です。 一括で更新できなかった理由はこの筐体が6角ナット締めで、奥まったところにあるため、 猫の持っている工具では分解できなかったからです。

で、アキバいって6角ドライバーを買ってきたのですが、 さすがに本体もってって合わせながら買うわけにもいかないので、 1mm刻みで5本買ってきました。・・・でも1つも合うのがありません。
・・・うう、5.5mmなんて卑怯者よ〜(TT)。

トラックボールに興味津々

最近まずいことにトラックボールが気になります。

事の発端は妹の誕生日プレゼントのリクエストに上がったから。 デザイナという職業柄しっかりリンゴ党な妹は、 「Mac好きはトラックボール好き」の定説どおり あえなくトラックボールの転んでしまったそうです。

なんてったて私の部屋には数十台のキーボードが転がってるんですもの、 いまさらトラックボールくらいの出費どうってことないわと、 かわいい妹にトラックボールをプレゼントするのを快諾した猫ですが、 キーボードはともかくトラックボールのことはあまりよく解りません。

さあて、そんな時のためのWWW。 まずは定番からとトラックボールファンのレビューをチェック。 するとどうやら、ケンジントンのトラックボールは良いらしい。

それならこんどはソッチを責めてみようと、ケンジントンのサイトを訪ねてみました。 この時点でケンジントンはプレゼントにはちょっと薹が立ちすぎる値段なのは 解っていたのでほんの軽い気持ちでブラウズしたのですが、 そこにあったあるトラックボールにすっかり魅了されてしまいました。

ケンジントン エキスパートマウス

白い黄金比の四角い台の真中よりちょっと奥側にビリアード球大のトラックボールが乗っていて、 台の上にボタンが4つ右上、左上、右下、左下、と付いているだけ。 なんともシンプルな概観は、 トラックボールは 粘土細工のお化けか、 板金加工を模したオブジェかの2択しかないと思っていた猫に衝撃を与えました。

なんていうか、美しいんです。 そしていろんなレビューをみても使いやすいんだそうで、うぅむ・・なんて魅力的な子なんでしょう。 「本当に使いやすい道具は不恰好にグニャグニャしない」という根拠の無いポリシーを持つ猫にとって まさに理想のデザインです。

というわけで、気になったら即確認をモットーに早速ぷらっとホームに行って触ってきました。 実際に触ってみた感想は、・・・ん〜っ、これはいいもんです。
あの形状がとても手になじむっていうのも本当でしたし、 なんと言ってもボールの転がし心地が余りにも官能的です。ああ、気持ちいい・・。 これは魅惑の鍵盤、じゃなかった魅惑の操球だわ!

同系列機として、 スクロールホイールとホット−キーのついたエキスパートマウス プロや、 ボールは一回り小さくなるけどスクロールリングのついたエキスパートマウス オプティカルなどがあり、 それぞれ魅力があるのですが、やっぱりデザインの完成度はエキスパートマウスが一番。
スクロール機能は欲しいけど、エキスパートマウス プロはデザイン的にちょっとよろしくありません。
エキスパートマウス オプティカルはスクロールリングがボールの外周に実装され 機能もデザイン的まとまりも良い感じだけど、光学式になった事と球が一回り小さくなった事が あの官能の転がし心地にどれほどの影響を与えているかが気になります。
となるとデザイン2の次で使用感と機能を取ってエキスパートマウス プロなのかしら。いやしかし・・・。

と、気が付くとかなりマジメに検討している状態なのですが、 かなり高い製品ですし、迷ったら全部買っちゃえはさすがに出来ないしで 今のところはハドメがかかってます。 また、カトキマウスでマウスを握らない・体重をかけない・力を入れない 操作スタイルが身に付けているので、 マウスで肩も凝らないし腱鞘炎にもなってないため、トラックボールに変える必要性(いいわけ)も ないのもイマイチ踏み切れない原因でしょうか。
なにはともあれ、これ以上コレクション対象が増えるのは阻止しなければ成りません。

今のところは大丈夫。・・・でも、キーボードの現状をみると油断は禁物です。

カトキマウスついでに・・

お話ついでにカトキマウスです。

士郎マウスとちがっていろんなところで けなされているカトキマウスですが、猫はとても使いやすく感じています。 変だ、変だいわれ、私の端末を触るユーザには上手くつかえないととても不評ですが、 猫はもう半年以上これで仕事をやっています。 使うのにコツがいるマウスだけど、このコツを飲み込むと(=カトキマウスが使いやすくなってくると) 気付けばマウス作業で疲れにくくなった自分がいます。

カトキマウスはとことん手にフィットしない形状を追求して作られた、握られることを拒むマウスです。
どうがんばっても手のひらを自然にマウスに付けられず、 クリックすら力をいれるとマウスが前転する始末。 極めつけはクリックボタンが一番高いところにあるためマウスに体重をかけると クリックしっぱなしになってしまいます。

猫の使い方は手首の付け根をデンと机におき、人差し指と中指の第一間接辺りを円筒状のクリックボタンに乗せ、 薬指さきっぽの横と親指のはら、小指の付け根で軽くマウス側面に触れる握り方をします。

握るというよりは手を添えているだけですのでこれではマウスを持ち上げることは適いませんが、 そしてこのマウス、ちょっと動かしただけでカーソルが大きく動くように造られていて、 マウスを持ち上げることはもとより、手首も持ち上げる必要がありません。 (逆にそれだけ「早い」セッティングにしてあるので、「手を添える」状態でないと上手く操作できないって野もあります。)

つまりこのマウス、 握って動かすのではなく、手のひらの中で側面を軽く押して移動させてあげるのが正しい使い方なんです。
デザインが悪いから手にフィットしないのではなく、 余分な力が掛からないよう手にフィットしないようにデザインされているのです。

このマウスデザイン(設計)を誰が考えたかは解りません。 カトキさんはもう少し大きいものを想定してデザインしたそうですので 元のデザインサイズでは手のひらをマウスに乗せられたかもしれません。 なので、はじめから意図した物ではなかったかもしれませんが、 最終的にはこういった使い方に最適化された完成度の高い実装が施されています。

トラックポイントとかトラックボールもそうですが、 ヒューマンインターフェイスデバイスは 慣れてみて初めて評価が成り立つ面があります。

一見さんの意見は「慣れやすさ」の指標として非常に参考になります。 どうしても「慣れられない」相性もあります。 でもこうしてダメマウスの代表と言われるカトキマウスにも 愛好者がいるんです。ターンAだって動いてみるとかっこよかったですし、 世の中食わず嫌いは禁物です。

とまぁ、何度目かのカトキマウス擁護コラムでした。 ・・・愛好者、増えないかにゃぁ・・・(TT)

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09月13日(土)

というわけで、実はDOS/Vmagazineの10/1号(9/15日発売)の キーボードレビューにちょこっと書かせてもらう事になりました。

依頼がきた時はとてもびっくりしたのですがとても面白そうだったのと 「現在アキバで手に入る」というコンセプトならなんとかついてけるかなという目論見でOKしたわけです。
(猫はお財布の声ゆえ1万円以内が専門なんです。 だからビンテージキーボードとかさっぱり解らなくって・・(^^;) )

とても楽しかったキーボードレビューだったのですが、 反面10時間もずっとキーボードをとっかえひっかえ叩いていると何がなんだかわからなくなってきます。 特に直前に触っていたキーボードの影響は強いわけで、 気をつけていたつもりですが、今見返すとそれでもやっぱでちゃってるなぁ、と思うわけです。 へみぃ、難しいわぁ。

打鍵の品

なんといってもキーボードなんて文字を入力してなんぼ。 これだけのキーボードを文字入力可能な状態で触る機会はなかなか無いわけで、 とっても勉強になりました。

最近のキーボードはあからさまにひどいものは影をひそめ、 安っぽいながらも気持ちよく打てるものや疲れずに打てるものも多いです。 クリック感や底付き感を上手くチューニングすることでノイジーながらも 気持ちいい打鍵を実現し、好みのツボにはまった時は 高級キーボードすら敵に回せると思うこともちらほら。

一方でそういう好みのキーボードを使いつつも、 ふと物足りなさや不満を感じる瞬間もあるのが今のキーボードで、 そんな中思い浮かべるのは クリック感や気持ちよさで打ち負かしたと思った高級キーボードであったりするわけです。

そんな中でどうやってキーボードの評価をしたらいいかと いろいろ考えたのですが、今後意識しなくちゃなぁと思ったのは品格です。

キーボードの打鍵感を表す要素に「クリック(タクタイル)」、 「底付き」、「スライドのスムースさ」、「キーの軽さ」があり、 これらの要素が複雑に絡み合って打鍵感を形成しているのですが、 それだけでは言い表せないのが「品格」です。

「品格」というと「下品 = やかましい」から静かな・・ってイメージになり勝ちですが、 猫が言いたいのは「静か・うるさい」じゃなくって、 老成した人に感じるような奥深さ、若さでは到底勝てない 人間的魅力、みたいな「品格」。 他の言い方を探すならば「品位」とか「品質」、「格」、「高級感」など。 似た要素としては「精度感」「剛性感」「安定感」などが上げられるでしょうか。

つまるところ打鍵の品とは、筐体の剛性やスライダの精度、キーや底面の重さなどが影響する打鍵感で、 一言で言うなら打鍵感ににじみ出る「創りの良さ」。 品の良いキーボードは打鍵特性の方向性にかかわらずに「気持ち良い」と感じさせます。
また品の良いキーボードは打鍵者の押下する力や自ら生み出すクリックに振り回されない、 大きなキャパシティをもっている事を指す場合もあります。

例えば、板金ストッパを採用しスライダレール側フレームとシッカリ止め合わせた場合、 スライドレールの歪みが少なくなることによる「スライドのシャープさ」。 そして底付きしたときの力が大質量の板金に移行することによる「キレのよさ」。
これらは潤滑材やスライダ・スライドレール形状を工夫し得られたスムースさや、 筐体形状を工夫して強度を持たせた底付きの良さに比べると なんとも言われぬ「品」を感じます。(各打鍵要素に混じるノイズの少なさが決め手でしょうか?)

猫のいう「品」とはそういうニュアンスなんですが、上手く伝わったでしょうか?

今はそこそこ安いキーボードでも設計ノウハウの蓄積で 「許せる」どころか「打つのが楽しい」打鍵感のものが多いのですが、 そういった中でもやっぱり「昔のキーボードが良かった」と言われちゃうのは、 今のキーボードには圧倒的に品格が足りないからだと思うのです。

品格原基

猫は品の秘密は質量と素材の強度にあるのではと思っていますが、 なかなか数値化することが難しいですし、そもそも品って説明するのだけでも難しい (というか説明しきれてない気がします)です。 鉄板ストッパを使えば品がでるってもんでもないですしねぇ

そんななかで一つの指標となるのがNMB RT6652TWJPかなって猫は思います。

あのキーボードはメンブレン・ラバードーム式の非常に正統派なつくりながら (ウルトラCが一つもない)その造りの良さで高品位な打鍵を実現しています。 いわば高級キーボードの入り口機種です。

高級キーボードのもつ絶対的な「精度感」ってのはやっぱりあって、 そこから上の領域ってもう良悪を評価することに意味がないんです。 その先は既に「好き」「嫌い」の領域で、レビューでやるべきことは それがどんな味なのかをいかに言葉で伝えるかに尽きる、ということ。

逆にコスト制限に縛られたキーボードは「良い」のではなくって、 「良いと錯覚させる」か、「感触は捨てて実務に徹するか」の間をフラフラと動いている感じ。

たとえばSpace Saver II Keyboardの打鍵感の評価が微妙なのは、 (曰く、「期待するな」「悪くは無いんだけど・・」「私は結構スキ」などなど) 弾む底付きと心地よいクリックで気持ちよさを演出するため「良いと錯覚」するのだけど、 スライド精度が絶対的に足りずに同時に「悪い」と思う。
所詮錯覚なので、ホントは「駄目」のレッテルを貼らなければダメなんだろうけど、 そうは言っても使っているうちに気に入ってしまうのは「良いと錯覚」する要素が有るからなんだし、 気に入れるのなら「良いと錯覚」させることの意味もあろうかと。

つまりいかに「アバタもエクボ」に持っていけるかが、廉価版キーボードの 勝負どころなんだろうなって思います。

だからそういうキーボードになれた目では、 RT6652はクリック感、底付き感、スライドの制度のすべてにスキがないため 凄い良いキーボードになるのですが、 逆にそこがスタート地点で、もっとシャープなクリック感とか もっと美しい底付き感とかを追い求める層には、RT6652の打鍵感はあくまで「当たり前の品質」に過ぎないんでしょうね。 (鍵人さんのハードルって、ココよね、きっと)

評価

というわけで、評価基準としては、総合評価として

ダメダメ・なんとか許容範囲・意外にいける・結構良い・良い・凄い良い

の5段評価。そして、

  • 華(打鍵の気持ちよさ)
  • 実 (文字入力のしやすさ・疲れにくさ)
  • 品 (打鍵の品位、精度感・高級感)

の3点を評価した上で、

  • クリック感 & クリックの傾向
  • 底付き感 & 底付きの傾向
  • スライド感触 & その傾向

で打鍵感を表せば、そこそこ平等な評価が出来るかな? なぁんて考えています。 (この他にも 「キートップの手触り」や「キーの配列」なんかも必要かも)

色々と考えてみたいところです。

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09月10日(水)

いろいろ思うことをチョットばっかり。 たいしたことじゃなくっても、束ねてみればなんとかなるかしら。

結局「で?」といわれると終わっちゃう話ばかりだけれど・・。

火星と月が大接近

昨日9月9日は火星と月が大接近する日でした。

昨日はへとへとで早めに帰ったのですが、 帰り道自転車を走らせてるととても明るい月の横に 泣きほくろのような火星がちょん、と鎮座してました。

月も非常に明るいのにしっかり赤く輝く火星に 猫は自分の後ろに太陽があるのを実感してしまいました。 惑星とか月って、なんだか自分が地球の上じゃなくって 宇宙の中にいるのを実感させてくれる不思議な存在です。

ただそれだけ・・。

やるなっ、文月くん

チョット前PC USERを買いました。 表紙がEOS Kiss Digitalのやつです。

猫はもともとカメラマニアさんなので、 このPC USERと言う雑誌は数あるPC誌の中でも とても思い入れのある雑誌です。 なんといっても毎号デジカメレビューが連載されているのはそれだけで嬉しい。

PC USERのポリシーに「発表しただけでは特集を組まない」というのがあります。 これはきっちりとした製品レビューをウリとした本誌ならではで、 最低評価機で使ってみないとダメよ、というスタンスはとても好感がもてますが、 情報の鮮度と言う意味ではこれはきっとつらいのでしょう。

今号はそんなPC USER誌では珍しく、発表されたばかりの一眼デジカメ特集をやっていたので なかなか穿って見てしまうのです。

まずは担当が文月氏でないこと。いろんなライターさんが別々のカメラを評価していること。 そして推敲したとは思えない変な文章が踊っていること。 「なんかあったの?」と思わせるには十分です。

まぁ、ポリシーに反するレビューを文月氏が引き受けなかったというのが お好みのストーリなんですが、 さらに穿ったみかたをすると文月氏のデジタルカメラ進化論でミノルタ ディマージュA1を取り上げていて、 しかも絶賛しているということ。

文月氏が絶賛すること自体珍しいのですし、それほどなのかっ!ディマージュA1!! とかも思うのですが、 なんといっても表示が一眼レフで、しかもその特集のある号に持ってくる辺り、 文月氏がけんかを売っているとしか思えません。

PC USERの読者層にはPCマニアだけでなく写真マニアもいます。 ところがこの写真マニアと言う人種は毎号買っているわけでなく、 目玉機種のレビューがあったり、特集があったりしたときに購入率が高まる・・と思われます。

そういった意味で今号はいつもより写真マニアが買っている率が高いとハズなのですが、 ここにディマージュA1のレビューを重ねることで最高の宣伝効果を発揮できることは 文月氏の計算だったのでは、と思います。

思えば、一眼レフ特集ではニコン・キヤノン・ペンタックス・オリンパスと、 35mm一眼レフの5大カメラメーカのうちミノルタ以外が勢ぞろいしています。 そこに「一眼じゃないけど凄いんだよ、デジタルにはデジタルのカメラの作り方があるんだよ」と いうレビューが紛れ込めば(しかもそれが定評のある文月氏の記事ならば)、 他の四機種はディマージュA1の前菜となってしまうかもしれません。

こういうタイミングでこういう機種のこういう記事を載せることに 文月氏の政治的意図を感じてしまう、とただそれだけでした。ん〜っやるぅ。(勝手な憶測ですが)

ところで

そのPC USER の一眼デジカメ特集、はっきりいってひどかったです。 キヤノン好き、ニコン好き、ペンタックス担当が好き勝手に書き、 しかもその文言に「贔屓」を感じてしまう以上これら機種をまとめて紹介したところで なにをどう比較できるというのでしょう。

特にオリンパスE-1がひどくって、同機が使っている他機種より一回り小さいCCDについて 「被写体深度が深いので一段絞りをあけてもピントが合うから良い」と書いておきながら、 「ボケを生かしたい場合は明るいレンズを使って他機種より絞りを開ければ問題ない」んだそうで(^^;
ほとんどコジツケです。

しかもこの特集、全体的に文脈として崩壊している個所やも多く、 とにかく誉めるために他の比較機種とつじつまの合わなくなった評価個所とくれば あたしゃ思わずどっかに「広告企画」って書いてないかと真剣に探してしまいましたよ。

ん〜っ、こういう記事だしといて「月刊化してクオリティを・・・」など言われても、ねぇ。

エン女医 あきら先生 の6巻目

猫が好きな4コママンガに「エン女医 あきら先生」があります。 粗忽者の女医あきら先生の日常を描くコメディなのですが、 「ラディカル・ホスピタル」のように「上手いっ!」と思わせるような話でもなく ごくごくオーソドックスに話の進む4コマですが、 かえってそこが面白いというか、とにかく気に入っています。

先日、単行本の6巻が発売になりようよう勇んで購入しました。 今回はようやくあきら先生と鈍くて間の悪いけどかわいい野呂先生が お付き合いを始める所が収録されていて、 ず〜っとやきもきさせられていただけに(というか告白でお話が終わっちゃうかと思ってました)、 マイルストーン的な趣のある単行本となりました。

と、読了して満足気分で本棚におさめると、あやや・・背表紙が野呂先生の、後すがた!? いままでずっとアキラ先生だったのですが、内容を考えると野呂先生の登場はあり、・・なんですが、 どうして背中を向けてるの!?

謎だわ、とカバーをはずしてみると下の背表紙には目をつぶったあきら先生。 ・・・ん〜っ、下用の図案とフリップしちゃったのかなぁ、などと考えていて突然わかっちゃいました。

そうか、キスしてるのね!? あはっ、やるなぁ(^^) なんだか粋ですわ。
と、とってもかわいい単行本でしたとさ。

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09月03日(水)

ちょっとご無沙汰の日誌です。 書くことがなくなったわけじゃないし、ベラボーに忙しいわけではないのだけど、 ついつい。

さて、今月号のガンダムエースにクロスボーンガンダムが乗っています。 まぁ最近B社の広告企画みたいなマンガが徐々に目立ってきていますし、 きっとガンダム・フィックス・フィギュレーションとの連動企画なのでしょう。
ついつい商業主義に嫌気が差してしまいがちですが、 クロスボーンガンダム大好きの猫としてみれば機会を与えてくれたB社様さまさまです。

仕上がりを見ると、今回は富野監督もタッチしていない完全に長谷川裕一オンリーだと思います。 それがつまらないってことじゃなくって、 長谷川ガンダムのファンには嬉しいオールスターの仕上がり、 突飛な中にもうっ、と唸らせられる長谷川節が炸裂しそうな予感もあり なんとも楽しみな短期連載だったのです。

長谷川裕一のガンダム

最近とみに有名になってしまったクロスボーンガンダムです。

スパロボとかGジェネの影響なのは悲しいのだけど、 コミックガンダムにちゃんと富野監督が原作しているのも珍しければ、 ネームバリューに違わずその出来は出色であって、ぜひ正史扱いにして欲しいガンダムでもあります。 これのマンガ担当が長谷川裕一さんです。

長谷川裕一のマンガは緻密感とは縁遠いものです。 なんというかメカ好きにはあまりにあまりの描写に嫌気が差してしまうこともあります。
が、勢いがあるっ!迫力があるっ!そしてテーマがあるっ! メカフェチ心を押し切れる長谷川マンガはとても魅力的なんです。

伝説の長谷川ガンダム

長谷川裕一のガンダムマンガといえば、 「伝説巨人 対 機動戦士 逆襲のギガンティス」と「機動戦士Vガンダム外伝」です。

「伝説巨人 対 機動戦士」はZZ 後 逆シャア前の時代設定で、 木星でジオンの残党が赤くって巨大な無限力をもったヤツを掘り出してしまって・・という話。 ビグザム対イデ●ンの戦いが魅力の異色作です。(違和感無さすぎなのよね(笑) )

一方のVガンダム外伝は、人類が初めて外宇宙に飛び出す話。恒星間宇宙船「ステラバース(コミックでは ダンディライオン)」が 地球圏を出発するまでを描きます。コロニーごと恒星感宇宙船にする発想は なるほど、そうするよねって感じです。 木星じいさんとその愛機「ガンプ」の正体バレバレなゲストが良い感じ。(笑)

双方ともガンダムの軍事モノの側面をまったく持っていないですし、 無限力は発動する、金色のジオングやらロケットパンチ付きガンダムやらが出てきますし、 シャクティのそっくりさんとか有り得ないキャラも登場します。 そのほかにもロリロリだわ強引だわで、まぁトンデモ系の演出ばっかなんですが、 そういった「皮」を引ん剥くと、 どんなガンダムマンガよりも「ニュータイプ」を、人の進化を語っています。

猫は長谷川裕一のマンガは、他のどんな非富野ガンダムよりガンダムの本質をついていると思うのです。

「神よ、もし 本当におられるのでしたら…、決着は"人間"の手でつけます。どうか手をお貸しにならないで・・。」

クロスボーンガンダムで印象的な、そしてとても好きなセリフです。

このセリフは、地球滅亡寸前の絶望的な状況で語られます。 主人公の持つニュータイプやその奇跡に頼らない決意は サイコフレームの奇跡でアクシズを押し戻した逆シャアとはまったく違う結論です。

クロスボーンガンダムで、ニュータイプである主人公は自ら ニュータイプは人類の革新ではないと語ります。
人間は高山にいれば薄い空気にも慣れるし、訓練すれば百メートル以上も水に潜れるようになる。 それと同じでニュータイプも宇宙に慣れた人類に過ぎないと言うのです。

もちろんそれは「主人公の見解」であって、本当のところかはわかりません。 でも主人公は人間として、努力すれば伸びることが約束されている生き物として 人間の起こしてしまったことを人間の手で解決したいと願ったのです。
クロスボーンガンダムは、 人類は自らのどうしようもなさを何とかしていけるかもしれない、 と言う希望があります。進化に頼らなくても、たとえ時には後戻りしようとも、です。

他の長谷川裕一作品に目を移すと、「伝説巨人 対 機動戦士」では、 無限力の人類リセットに頑強に抵抗してみせる姿が描かれています。
「おなじことをくり返しているかぎり どこで終わらせようと変わりはない」と言う無限力に 「変えてみせようと歩み続けるからこそ!"生きて"いるんだ… それを分からぬきさまが… 宇宙を消すだと!?」と、 真っ向から反抗するそれは、 イデオンの「バカは死ななきゃ治らない」に対する猛烈なアンチテーゼです。 (「神を気取るなっ… 亡霊めーっ!」は、ひょっとしたら富野さんに向けてる?(笑))

一方 Vガンダム外伝では心で嘘をつけるニュータイプを描いています。 「心で分かりあえる人種」が「嘘をつくように進化する」。 これはニュータイプが人類のネクストステージではなく、 人類の歴史を繰り返す存在に過ぎないと突きつけているわけですが、 その上で人間はすこしづつでも進歩すると語っています。
「どれほど道のりが遠くとも…初めの一歩をふみださないかぎり、目的にたどりつくことは出来ないのだから…」と。

Vガンダムまでの富野監督の人類不信と、長谷川裕一の人類を信じるスタンスは 相容れないものかもしれません。 でも富野監督も人類を信じてみようと、そう思うようになったからこそ クロスボーンガンダムはああいうお話になり、ターンAは人類の壮大な「くり返し」とささやかな進歩を見せつけ、 そしてロラン・セアックはニュータイプではなかったのです。

最後の映像の宇宙世紀ガンダムは、人類全てがニュータイプになることを示唆しました。 最後の宇宙世紀ガンダムは、ニュータイプ以外に希望を託しました。 そして最後のガンダムは、ニュータイプではない人たちも、ちゃんと前に進んでいるよというお話です。

ニュータイプに地球はいらない

機動戦士Vガンダム外伝は、 ニュータイプたちが地球を捨て外宇宙に飛び出していくお話です。 このお話ではニュータイプは「地球がいらない」人種なんです。

Vガンダム外伝の「コロニーがあれば地球がいらない」という語り口をみて、(そしてウッソが「ぼくはそう思いません。」と答えるのを受けてか、) 富野監督はあえてクロスボーンガンダムに「地球がいらないフリをする」人たちを描いたのかもしれません。
敵の親玉の「人類に地球は不要」という主張が、実はただの逆恨みだったと分かった時、主人公はこういいます。

「安心したよドゥガチ、あんた…、まだ人間だっ」

なんだかとっても意味深だと思いません?
(ああ、意味深といえば「若造のいうことかああっ」ってのも、意味深だぁね。(笑) )

そしてもう一つ。
ターンAの時代、地球圏にサイコミュ兵器は存在しません。 なぜならニュータイプはみんな外宇宙にいってしまったから。

唯一のサイコミュ兵器は外宇宙から漂着したターンXのみ。 (ああ、そういえば Vガンダム外伝の金色ジオングも 全身バラバラになってオールレンジ攻撃してたにゃぁ・・。)
これはVガンダム外伝の「ニュータイプが地球を捨てる」に気持ちよく符合します。 別にターンAが長谷川裕一に影響を受けたというわけではないのですが、 それでも(それ故?)Vガンダム外伝のもつ「ガンダムらしさ」というのは本物だと思うのです。

たぶんそうだからこそ、富野監督がパートナーに選んだのよね。

さて、今回の外伝は・・

そして、今回のクロスボーンガンダム外伝も そんな長谷川ガンダムイズムの臭いがプンプンします。

長谷川ガンダムのキーワードはなぜか木星とジュドーです。(ああ、いっちゃった・・。) そしてテーマはニュータイプ。 木星じいさんも再登場。ガンプはまだ右足があります。(笑)

ああ、なんだかとっても後編が楽しみです。

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