まめ知識

マウスのカタチと握り方 編

マウスにはいろんなカタチがあってそれの握り方、使い方は 千差万別です。


マウスの操作法

マウスの操作法には大きく分けて二つの操作法があります。

一つは腕ごとマウスを動かす方法、 もう一つは手のひらの付け根を机につけて、 手の先の方を動かしてマウスカーソルを操作する方法です。

腕ごと法

マウスが普及しだした黎明期にはこの方法が主流でした。 曰く、「マウスが机の端まで言ってしまったらどうするんですか」はこの操作方法です。 肘を支点に二の腕全体を振ってマウスを動かします。

マウスの感度を低く設定するとどうしても手のひらを机に固定したままにはできないため、 こうなってしまうのですが、 肩や腕毎動くので姿勢が崩れやすくまた、運動量もバカにならないので 体に負担が掛かりやすい操作法です。 (上腕が体にくっついていないとき(脇が閉まってない時)は、腕の重さを肩で支えます。 肩にとても負担が掛かっていると思って間違いないです。)

上腕が体にくっついていないとき(脇が閉まってない時)は、腕の重さを肩で支えます。 肩にとても負担が掛かっていると思って間違いないです。 パソコンでの長時間作業が一般的になった昨今では、 この操作方法はよくない方法としてスポイルされつつあります。

指先法

ほら、最近のマウスパッドって小さくなったと思いません? それにマウスパットにジェルやウレタンのパームレストがくっついてるのも多いです。 これらはこの指先法での使い方を想定しています。

マウスの感度を高くして手のひらの付け根を机にくっつけたまま 指先だけ動かしてカーソルを操作する方法です。 手のひらの付け根を支点に動かすため、 小さな力で動かせますし、細かいカーソル制御が可能です。

この方法は狭い範囲でデスクトップ全域をカバーするため、 カーソルの加速を併用しても感度が高くなりがち、 なのでちょっとした器用さが要求されますが、 なんといっても疲れにくいのがウリです。

現在では標準的なスタイルになりました。

握り方とマウスのデザイン

マウスには幾つか握り方の流儀があって、 マウスの形状には想定されたモデルへの適応度というのがあります。 人間にも好きな握り方というのがあって、これとマウスの想定握り方モデルが 食い違うと「使いにくい」と感じます。

要は手の何処の部分でマウスを掴むかのお話なので、 何型、何型、ときれいに分かれるわけではないのです。 ただし、この分類をしてみると、マウスレビューがちょっと楽になるような気がするので、 勝手に分けてみました。

全く根拠レスなので、 ここではアクマで目安としてどうぞ。

手のひらホールド

手のひら、具体的には親指のつけねと小指の付け根で マウスを握ってしまう方式です。

指先がフリーになるのと、マウスがしっかり手のひらに追従するので 操作性に優れます。 手のひらで握るため、操作感は マウスを持ち上げるときだけでなく常時ホールドする感じになります。 従ってマウス前部分が浮くかせ、その部分で軌跡を書くような色合いが出てくるのが面白いです。 よってこのタイプはボール/イメージセンサの位置を選びます。(中指・薬指のの指の第二関節あたりの真下が目安です。)

このタイプを想定したマウスはおしりが丸くなったり広がったりしています。 指先ホールドを同時サポートするデザインは可能ですが 被せホールドを気持ちよくサポートするのは難しいです。 また、指先ホールド的に使う場合でも、 あまりマウスを握りしめず、弾いて滑らすような操作をする向きには グリップになっているおしりがじゃまに感じる事もあります。

このタイプは比較的重量のあるマウスでも疲れにくく操作できますが、 手のひら―指先までの長さを確保しなくてはならないため比較的大振りの筐体となりがちです。 通常この握り方をするときには手のひらの付け根を机につけて操作します。

おしりがまあるいデザイン

まさに手のひらグリップなデザインです。IntelliMouseがとても有名です。 手のひらグリップの新骨頂を発揮するのですが、最近選択肢がめっきり減りました。

おしりが溶けてるデザイン

このホールドタイプはおしりが丸くてキュッと上がっているものが使いやすいのですが、 パームレスト的色合いを混ぜておしりがなだらかに低くなっていく たれぱんだ の要になっているデザインがあります。 手のひらにマウスのおしりが密着しないのをねらっているのかしら? 前の部分が指先グリップ的で、おしりの部分は 手のひらグリップ的側面と、握りの深さを束縛する作用の両方になっている気がします。

Micorsoftが IntelliMouse Optical で採用した後、 雨後の竹の子のようにこのデザインが流行しました。 Wireless Optical Mouse が発売されるまでMicrosoftは一貫してこのデザインを採用しています。

人気のあるデザインです。

指先ホールド

親指の腹と薬指、小指の指先でマウスをホールドする方式です。

このデザインのマウスは マウスの断面が台形になったり、 ネックが付いていたりする方式で、つまみ上げるための指がかりが付いています。 マウスの前方側面にグリップがある機種はこのたぐいと思って間違いありません。 もう一つの特徴としておしり自体が短く、手のひらまで到達しないか、 またはおしりがキュッと細くなっていて手のひらが作り出す谷間にすっぽりはまるような形が多いです。

このタイプは机に手のひらのつけねをおいて操作します。手のひらホールドと同じく マウスを持ち上げやすいので「疲れにくい」と感じます。 ただし、マウスが軽いことが前提になります。(逆に重量のあるマウスだと 疲れを感じ安いです。 一概には言えませんがどちらかというと必要なとき以外はマウスを握らず弾いて滑らすような感じに なることが多いでしょうか。

このタイプは被せホールドを自然と同時サポートしてしまうように思えます。 ただし、被せホールドはあまり体によろしくないため、コレをしにくくするように ショートテイル化やおしりの膨満化をさせることもあります。 もちろんコンパクトマウスも被せホールドとの相性が悪いです。。

スマートデザイン / ショートテールデザイン

おしりがキュッとすぼまっているか、おしりが微妙に短いデザインです。 グリップは逆台形型したマウス断面がになうので 手のひらの置き台としてのおしりになっていてグリップにはなっていません。 Logitechの基本形です。

実のところグリップするのに十分なだけおしりの横幅・高さがあれば おしりグリップ的につかえるため、 ショートテールとの境界はかなり曖昧ですが、 頭よりおしりが小さければショートテールということで(^^;

コンパクトデザイン

携帯性を重視したコンパクトなマウスの場合、必然的に このホールドモデルになります。(だっておしり自体がないですもの) スマートデザインやショートテールデザイン同様に断面が逆台形になっているものもありますが、 軽くて小さいので マウスの横にくぼみを付けたり ラバー素材のグリップをつけたりしているだけでも有効です。

ネックデザイン

このタイプの亜流として、パームレストを持ち合わせるモノもあります。 俗に言う「ネックデザイン」というもので、指先ホールドをになう前上方側と、 指置きをになう後下方側の2論理ピース構成になっています。 ネックがグリップになるので、持ちやすいし、指の下に台があるので 机とこすれにくいのがウリです。

下のピースが大きく平たくなるとパームレスト的色合いが強くなり、 まあるくなると手のひらグリップ的色合いが強くなります。

Logitechはの中級以上はこのデザインが多く また、2003年のMicrosoftの路線変更ではパームレスト色の強いネックデザインが採用されました。 また左右非対称のぐんにゃりタイプでもこの色合いを持つモノも多いです。

レギュラーマウスではこのタイプが主流になりつつあります。

被せホールド

マウスの上に手のひらを預けて机に押しつける力でマウスをホールドします。 手のひらの付け根までマウスに乗っけてしまうのが特徴です。

被せホールドタイプは使用者の負担が大きいことが解っていますので、 よっぽどでないかぎり「被せホールド」しか出来ないと言うことはありません。 が、「マウスの握り方」というのを何処かで教えているわけでもないので、 マウス初心者が使いやすいと思うのは被せホールドして気持ちいいと思える機種が 多いと思われますので(たぶん)、被せホールドの気持ちよさを考慮に入れたデザインは多いです。

このタイプの握り方はマウスを腕毎動かす感じになりますでしょうか。

ただ、マウス形状としては、 指先ホールドとの明確な境界はないので便宜的な定義である面は否定できません。