種類 | 日本語109キーボード (A4TECH Atype配列) |
メーカー | A-FOUR TECH |
キースイッチ | メンブレンシート |
アクチュエータ | ラバードーム |
キートップ印刷 | レーザー印刷 |
コネクタ | PS2 |
A4TECHのナチュラルAタイプキーボードです。
Qwerters Clinicさんのニュースを見て欲しくなってしまい、
つい、買ってしましました。
このキーボード、キーの形を菱形と台形にすることで、手首をナチュラルキーボードのように
ハの字にひらかせることで負担をかけさせない配列だそうです。
こういう配列のキーボードをA4TECHでは「Atypeキーボード」と言うそうです。
ちなみにAtypeの「A」は、anti-RSI の意味で、RSIは「Repetitive Strain Injury/反復運動(過多)損傷」、
つまり、腱鞘炎対策型キーボードでしょうか。
訳すとあたりまえな感じですね(^^;
最初にパッと見たときは「通常キーサイズでナチュキーの効果ですか〜、いいなぁ〜」と
思ったのですが、よくよく考えるとキー配置は全く換わっていないんで、
物理的に手首の角度が変わるわけ無いんですよね。
なんだかハッタリキーボードかしらんと思ったのですが、
とりあえず買ってみました。
(とりあえず買っちゃうところが、廃人ですね・・(^^; )
キータッチは安っぽいですし、
少々のぐらつきやホコホコ感もあるのですが、粘りがなく、
軽めのクリック感もあり、なんとか許容範囲です。
で、肝心の配列なんですが、
なんででしょうか、困ったことに打ちやすいんです。(笑)
というのも、ハの字に手を置いたときの指の向きと、
キートップのシリンドリカル形状の向きが一致するからです。
コレならば手首の向きが自然と誘導されるかもしれません。
なるほど、「ハの字に開く」というのはハッタリではないかも。
あと、副作用といいますが、特に右手側で
運指を誘導してくれるので、すっごい打ちやすいんですね。
また「6」「Y」「H」「N」キー といった右と左の境目のキーが シリンドリカルじゃなくって逆シリンドリカルといいましょうか、ふくらんだ形状なので そこら辺のキーを触感で認知できて、ミスしにくいです。
ただ、このキー配列でちょっと気になったのがスペースバー。
日本語配列のためバーが短くって、完全に左手側に寄ってしまってるんです。
猫は右手でスペースを打鍵するので、そこがかなり打ちにくく感じました。
総じて言えばこのキー配置は意外に有効でした。
とくに指をキートップに置いたときの自然な感じが新鮮で、結構気持ちよかったです。(^^)
ただ、せっかくのアイデアキー配置もキーボード自体のチープさ故、
常用する気にはなれません。
キーボードは作りの良さがあってこそだわ、と実感しました。
そんなこんなで、猫の結論ですが、
この配列は列を強く認識させるので、タッチタイプ矯正効果が抜群かも、とおもいました。
猫はキータッチゆえに常用はしたくないですが、タッチタイプを覚えたい人には良いキーボードかも。
背面です。 安価なキーボードにありがちな 筐体裏側が直接メンブレンシートを支える構造です。 |
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ラベルを張らずに直接刻印で、型番等を記してあります。 でも、箱に書いてあった型番「KB-6Hi」のHiはどこにも書いてありません。 |
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独特のキー配列です。 キーの指の向きに添ってキートップが平行四辺形になっています。 |
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キートップの種類はこの3種類。 左右菱形なキーは、斜めにシリンドリカルなので、 指の向きと違和感がないです。 |
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左:Atypeキーボード 右:普通のキーボード |
普通のキーボード(右)と比較すると、Atyeキーボード(左)は
シリンドリカル形状と指の向きがより自然ということがわかると思います。 もともとシリンドリカルなキートップというのは、 指の形が円筒状なので、キートップもそれにあわせて窪めれば打ちやすい という発想なので、このAtypeキーボードはシリンドリカルな視点では より理想に近づいたということになります。 また、右手側は指の向きと運指の向きが平行なので、 Atypeキーボードではことさら指が動かしやすく感じます。 |
だた、左手側は指の向きと運指の向きがクロスするので、
右手のように綺麗に列がならんでしまうとそれに逆らって指を動かすのは辛そうです。 そう言う理由からか、 右手側とくらべて左手側は列の並びにギャップがあるため、 指の動きが変に誘導されず、それほど動かしづらくなったとは感じませんでした。 (ただ単に普通のキーボードと同じズレが偶然作用しただけかもしれませんが・・) |
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Fキーです。 これでもか、というようなポイントマーカが良い感じです(笑) 全然関係ないですが、 こういう出っ張りに囲まれた形はシルクスクリーンや浸透印字だと一工夫要りそうですが そういう形状でレーザー印字というのはいいのかもしれませんね。 |
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右手と左手の境目のキーは、灰色で成形された上、
逆シリンドリカル形状をしています。 触れば右と左の境界がわかるのは、意外に効果的です。 「T」を押すつもりで「Y」を打鍵してしまうようなミスが多い人には 良いかもしれませんね。 それにしても「6」キーが右手派と左手派がいること、 それぞれの利点・欠点が見るだけでわかるといいますか(^^; |
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キートップを外します。 スライダもレールもキートップ/ケースと一体化している、 典型的な安っぽいキーボードです。 キートップの底突きを行うストッパを実現する仕掛けも見あたりません。 |
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筐体を開けてみます。 うわ・・、、極限までにシンプルです。(^^; |
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なんだかメンブレンシートを透かして、奥の奥まで見えるんですけど・・・(^^; 普通に考えれば当たり前なんですが、開けたときの「なぁんにもない!」ってインパクトが凄かったです(笑) |
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メンブレンシートをめくると、ラバードームが見えます。 シートタイプではなくって、独立タイプです。 |
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コントローラ部です。 なんだかこれもとことんシンプルです。 メンブレンシートとの接点はコネクターなどはなく、 シリコンバーを筐体との間に挟み、筐体を締め付けることで 圧着(!)しています。 う〜ん、コストダウンしすぎと責めるべきか、アイデアを褒めるべきか(^^; |
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もちろんシリコンのバーはラバードームと同じ素材で、 ついでに作っちゃってるのでしょう。 | |
ついでに筐体の、押さえつける部分です。 一応ネジ3つでしっかり止まるようになってます。 |
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スライダーとレールです。 これ以上ってないくらい簡略化されてます。 スムースに動くように、スライダーとレールが 点(というか線ですね)で接するように工夫がされています。 ですが、ストッパー構造もラバードームをよけて接地するような仕組みもなく、 ひたすら突くだけです。 |
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左:普通の状態 右:裏返った状態 |
何でこんなに簡略化されているのに、キータッチが
及第点に留まれるかというと、ラバードームの性質のおかげみたいです。
このラバードームはちょっと押し込むとすぐペコッと裏返っちゃう性質なので、 クリック感がよく、粘りが出ません。 |
キートップの手触り | ごく普通のプラです。表面は結構荒らしてあります。 |
打ったぞ感(クリック感) | ぐらつきやホコホコ感がある。かろうじて及第点。 |
省指力 | 比較的良好だけど・・。 |
対腱鞘炎 | この形状は、意外に腱鞘炎に優しいかも。◎ |
コストパフォーマンス | 造りなりの値段で、配列に価値を認めるかが勝負の分かれ目。 |
三猫のおすすめ度 | ★★★★☆ (2枚目以降、又はコレクションとして) |